は じ め に

 

 このお話は、二十世紀のちょうどなかごろを舞台にしています。

 

 でも、このお話の世界は、あなたがたがこれまでに学んできたり、いままさに勉強していたり、

これから知ることになるような歴史の世界とはすこしちがっています。

 

 だからといって社会科の先生をこまらせたりは、しないでください。

 

 うそをついているのは、ぼくのほうだからです。

   ぼくはちょっとうそがつきたくなって、このお話を作ることにしました(おとなには時々、そういうことがあるのです)。

 

 でも、このお話を読んでくれるみなさんは、どうかうそをつくような人には、ならないでください。やっぱりうそは、つかないほうがよいものです。

 もしどうしても、うそをつかなければいけないような時が来たら、その時はせめて人をよろこばせるようなうそを、ついてください。

 

 これは、ぼくからみなさんへのお願いです。

 

 それから、お話の中で、理由もなくほかの人を悪く見下したり、ひどく乱暴な場面が出てくることがあります。

これは、お話を進めていく上でどうしても必要な場面だったのでやむなく入っているので、どうか注意して読んで下さい。

本当はこんなことは、あまり書きたくはないのですが。

 

それでは、ボン・ボヤージュ!(よい旅を!)

 

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