みなさん、ガルパンわ〜。
と、ゆーわけで大好評放送中ハートフルタンクストーリー「ガールズ&パンツァー」から作品に登場する戦車
ではなく。
なんか好き勝手に戦車作りてーなーああもう!とか思っていましたらネット上で自分の卒業された出身校の所属車輌をオリジナルで製作されたのを目にしまして。
これはよい。さっそくマネしよう。
と言うわけでオリジナルなのに独自性を主張し難い作品なのです。
お題はタミヤのIII号突撃砲B型。III突Bは個人的にもっとも好きなAFVで・・・というのは長いこといろんなところで主張してきたわけですが、
考えてみるとこの戦車(いや突撃砲だけどさ)好きになったきっかけは、まさに高校時代のことだったりするんだな。
いまでもよく憶えてますが部活の後輩から借りた小林源文のマンガが面白くってねえ。確かタイトルは・・・
「鋼鉄の騎士 ミヒャエル・ビットマン戦記」
あれ?
ビットマンってタイガーのひとでしょ。
ええ、そうですがなにか?
タネをばらすと巻末にIII号突撃砲バリエーション一覧が載ってまして、そこのページでB型見かけて
などと他人のマンガに頬ずりするような勢いでアピールしたら別の後輩(女子ですよ)に目撃されて
「先輩ってそういう人だったんですか」
などとわかりやすくドン引きされたのもいまとなっては良い思い出であります。
そんなIII突に高校生当時自分が好きだった軍事要素を盛り込んで作ってみるのさ。
キットの方は最近のタミヤMMの中でも正直あんまり評判の良い物ではありません。金属製砲身とかエッチングパーツとかオマケは充足してるのですけど
肝心の基本設計がいろいろと・・・ね。
ですから新発売以来これまで手を出さずにいたのですが、
めんどくさいこと考えずに好きな物は好きだと、好きな物を好きに作ろうと、
それでいいんだ、プラモデルって。
そんなふうに思えるようになったのも、ガルパン効果というものです。
このキットの売りのひとつはサスペンションの可動なんですが、説明書通りに組んだらサスアームがスポスポ抜け落ちてちっとも上手くいかないOTL
どーしたもんかなーと思案に暮れていたらふと気がついた。
・・・これ前後のダンパーは全然動作してないぢゃないか!
もうね、固定しますよそりゃね。
もうひとつの売りはインテリア再現です。あくまで見える範囲でささやかなものなんですが、実車でもIII突B型はよくハッチを開放してますので効果は高い・・・
けどね、キットの車内にはサスペンション可動のためのパーツが鎮座してるのでなんてゆーかなその、
サス可動かインテリア再現かどっちかにしろよと。
二兎を追って一兎も得てないような設計はどうにかならなかったのか。
それ以外にも省略されたディティールやらそもそもプロポーションが微妙やらとなるほど実際に組んでみたら発売当時の不人気ぶりも確かに伺えますが
やっぱりIII突好きだもんなあ。
楽しいですよ、作る過程は。
本来車体左右につく取っ手は諸般事情でオミットするので取り付け基部も埋めちゃいます。
この位置に取り付け穴はあるのに同じ面に存在するマイナスボルトのモールドは省いてるんだから不可解な設計だよな。
なんつーかヨンパチを拡大化したような雰囲気がところどころに見えますねえ。
砲口にはライフリングも再現!でも実物のピッチとは全然異なります(笑)
ライフリング無しのプラ製砲身も不要パーツ扱いで入ってますから使用の方はお好みで。
ほんでこっから塗装開始。
ミドリ色にします。
そんなIII突ありませんけど。
具体的に言うとベトナム戦争のアメリカ兵が来てた「ジャングルファティーグ」のミドリにしたい。
「プラトーン」とか「ハンバーガーヒル」とかベトナム戦争映画が流行った時代でもあり、当時ね、よくそれ着て出かけてましたよ山登りとか。
・・・よく遭難せずにすんだもんだな、いま考えると(汗)
基本は缶スプレー、池澤春菜嬢に叱られても缶スプレー。
オリーブドラブをベースに四色ほど重ねていきます。その過程をまとめて並べてみますが・・・
四枚目と五枚目のあたりで激しく動揺してますね。
そんなこんなで落ち着いたのがこの風合い。割りと気に入ってます。
車内も一応白で塗っておきます。あまり中は見せない予定ですけれど。
照準器は「理科室の古びた実験器具」みたいなノリでメタルカラーのカッパー(銅)の上からフラットブラック。
普通はやんない処理ですが、いい色合いに落ち着きました。
砲隊鏡(カニ眼鏡)も同様に、しかして下地を違えてあるので若干異なる色調になります。単調さ回避です。
デカールを貼ってクリアー吹き。ここは光沢でやります。
当時はソ連がしっちゃかめっちゃかになってた時代で、ネタとしての共産趣味に走った方も多かったことでしょう。
かくいう私もコミケで初めて幕張メッセに出かけてソ連軍研究サークルのごく薄い本を買って・・・
III突・ベトナム・ソ連のこの3つを揃えたこれがわたしの戦車道なのです。
そして今回最大のポイントがこれ!東京都立某高等学校校章の自作デカールです。
サッカーの応援などでよく使われてる「タトゥーシール」を使用、画像データは公式からパクもといOBとして丁重に借り受け(無断でな)
いろいろ試行錯誤した結果透明シートに印刷したものをプラ板に添付。
ホントは直接貼りたかったんですけどね、ミドリ地では発色し難くてねー。
このままだとたんなるプラ板に過ぎないのでもすこしいじりますけれど
その前に車体汚していきます。ああ、綺麗な思い出よさようなら。
ウェザリングは久し振りに油彩絵の具使ってます。あんまりホコリっぽいのにはしたくないんだよな・・・
ここで完了。あともうちょっとやればもっと!で大抵取り返しがつかなくなるので腹も汚しも八分目まで。
消火器が赤いってなんか新鮮(笑)
「フィルタリング」を謳ってよいのかどうか、やった本人もよくわかってないぞww
車体後半部分はワイヤーロープが積載されるのでキツ目に汚します。カメラ通すと肉眼より控えめに写るのも見込んでますねこの辺は。
書き忘れてましたが油彩を終えた段階でつや消しクリア吹いてその上からエッジ部分をアイアンでドライブラシ。この匂いが好きなんだ〜
照準器の部分だけはハッチを開放、校章パネルは角を落としてリベット打って、車体の汚れとは別に取り付けられたように見えれば成功です。
キャタピラ巻いたら完成で〜す。
ホントは突撃砲のハッチ裏は車体と同色なんだけど、このほうがアクセントになっていーよな。
反対側から。うんうん、校章目立ちますねこれで。
うちの学校敷地が狭くてさ、戦車道の子は練習ひとつやるにも隣の映画会社の撮影所から借り物持って余所に出掛けてってさあ・・・(遠い目)
ねーよそんな思い出。
後付パネルの材質が違うと思えばシルバリングも気になりませんね!
今回パステルあんまり使ってないんですけど、排気管まわりは別ですね。
ところで「戦車道」ってことでこの車輌の搭乗人員は全部女子高生である。
いや特に設定はないんだ。黒髪ストレートできょぬー眼鏡っ子のセンパイが乗ってたりはしませんのだ。
「スポーツ競技用の戦車」ってこれまでにないアプローチではありましたけれど、
やりたいことがうまいところでだいたいまとまった、ストレスのない作業工程でした。それってスゴク大事なことだと思うんだ。
正規の車外装備品以外特に荷物はないんだけれど(上記の遠征設定詰めれば行軍行李があっても良いかも知れない)
これはオマケのブッシュハット。デカールでソ連の赤い星バッジを再現してます。
これはなんぞや。
当時こういう帽子を被ってよく出掛けたものです、山とかコミケとか。
山では現職自衛官の集団に出会い、コミケでは知人に目撃されでいろいろと黒歴史を共にしたものだ。
ああ、何も彼も皆懐かしい。
最近走馬灯じみたモデリングが続いてますね。そろそろ死に時かも知れませんね。
実はまだ持ってるんですけどねその帽子。
人間若い頃はちょっとばっかり左がかったりするものさ。
<追記>
その後モデルグラフィックス誌上で開催された「模型戦車道選手権」にこのIII突で応募しちゃいました。
「合宿装備」と言うことでいろいろ荷物を乗せてみる。
応募締切直前にでたBD二巻の特典OVAがまさに合宿ネタだったんだけど、幸か不幸か生活感溢れる荷物満載戦車は出てこなかったなあ。
現代風な物、女子高生っぽい(?)物、カレー食いたいなどといろいろ小物を積んでいく作業は楽しいものでした。
結局箸にも棒にもかからない結果に終わったけれど、大洗のイベントで応募全作品パネル展示があったときには大勢の方に見てもらえたのかな?
シャーマンの増加装甲を使って「バーベキュー用の鉄板」作ったのは特典OVAを見てのインスピレーションです。
1/700スケールの艦船模型にオマケでついてくる戦車を利用した「ラジコンとプロポ」、ティッシュペーパーを青く染めた「ブルーシート」、
現用アサルトライフルの銃口部分を赤く塗って「電動ガン」と工夫らしいのはそのあたりか。
おまけに引き出しの奥底から発見された校章のピンバッジ実物使用品を乗せて見たときには
「これって自分はスゴく楽しいけど他人にはひとつも伝わらないパターンだわ」
それもまたよし。
投稿には使わなかった画像で、PCモニタに校門の画像を配して合成風に。
自分が楽しきゃそれでいいのよw
そして投稿よりはや4ヶ月、ようやく発表された「MG的模型戦車道選手権」において、めでたく「特選」をいただきました。
━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
まあこんな顔になりましたねうんうん
生きててよかった。
画像はイメージです。同じカラーリングですねコレハ・・・