「榊さんはうそつきです」

 


最後まで見るとわかりますが今回は「あずまんが大王」と関係があります。

さて、先日ひとに進められて「鋼鉄の少女たち」という漫画を読みました。

架空の20世紀初頭風異世界での美少女戦車漫画。

 

いやあこれが、萌える萌える。

 

まだ未発達であどけない、小さなものたちが必死に戦う様はもう

 

ぎゅ〜っと抱きしめて、すりすり頬ずりしたいくらい

いや、戦車にですよ?

 

作中に登場する軽量小型・快速の「狼」戦車をみてちょっと作ってみたくなりました。

当然フルスクラッチ!

 

 

なんて出来ないので(爆)

イメージに合いそうなものを捜すわけです。

真っ先に思い当たったのがファインモールド製、1/35「九七式軽装甲車」でした。

これは素晴らしいプラモデルでして、このお値段にも係わらず内部構造再現、分割接着式キャタピラ、

フィギュア附属、金属エッチングパーツによる細部精密表現などなど・・・

素晴らしすぎるのでパス(^^;;;;

次点の「九四式軽装甲車」に決定しました。(後期型にしたのはまぁ趣味の領域です)

 

で、いざ作り始めてから発売された2巻見ると狼戦車って

立派な中戦車でした。装甲も厚いし・・・

あのサイズなら旧日本軍の戦車兵(成人男子)は5名は乗れます。

ま、まぁいいか・・・

なんか隣の席に座ってる同級生の女の子が急にまぶしく感じられたような驚きと共に製作続行ぅ〜(意味不明)

 

作ってて感激したところその1。

フェンダー支持架はこのサイズではプラスチック成形の限界があり、金属エッチングの部品が附いてきます。

普通この手の部品ってイモ付けだったりして上手く位置決めとか固定とかできないのですが

ご覧の通り一旦裏側に「貼りしろ」を出して折り曲げ固定、ばっちり決まります!

車体に着けるとこんな感じに

感激!

 

作ってて感激したところその2。

九一式6.5ミリ車載機関銃。

精密に再現された機関部もさることながら、球状銃架が可動します。

感激!

 

でもね、塗装したら固まっちゃったのですよ。

 

(´・ω・`)ショボーン

 

そこで(どこで?)今回は珍しく順を追って塗装の解説など。

 

まず最初に下地になる基本色を缶スプレーで吹きました。

いままで旧日本軍戦車を作る場合は緑系ベースでやってたんですけど今回はレッドブラウンで。

 

その上にアクリル塗料筆塗りで迷彩パターンを書き込みます。

ダークグリーンとマホガニー+ダークグレイ混色の焦茶色で3色迷彩

結構ツヤが出ますが・・・

これはツヤ消しスプレーで抑えます。下地の茶色と焦茶色にあんまり差がでなかったのはイマイチ・・・

ぱっと見、2色迷彩に見えます。

この上に旧日本軍戦車独特の黄線を書きます。

黄色は隠蔽力が弱そうなのでまずダークイエローで帯を書き、

その上にイエローを乗せていく感じで。

 

あと今回初めて「フィルタリング」とゆーのをやってみました。

油絵の具をちょんちょん点付けして、溶剤で溶かしていく技法・・・らしいです。

 

 

なんかあんまり変わってません(汗)こ、今後の課題ということにして(汗汗)

わかりにくいんですが操縦席のスリットなどにスミ入れをやってます。

 

製造銘板のデカールを貼り、別塗装していた星章パーツを接着。

ライトレンズは附属してなかったんで市販のクリアーパーツを使ってみました。

 

で、パステルで汚しまぁ〜す。

画材屋で売ってるアレです。

ガリガリ削って粉にするんですがご覧のように茶漉しでやるのがベストです。

ですからもし貴方がモデラーの友人宅に上がり込んだりしたときに

「茶でも入れてやろう」

などと言われたら要注意!

それがティーパックであることを確認しましょう!

 

 

これで完成、うわ汚ねェ〜。

 

 

側面はこんな感じになってます。車体上部と下部ではパステルの色を変えてみたんですが

あんまり効果はあがってないよーな。

旧日本軍戦車特有の横置きバネ式サスペンションはこの九四式軽装甲車が元祖なのです。

 

後部乗降ドア及び人間との対比。

九四式軽装甲車“TK”は本来敵弾下で前線に物資を補給する「特殊牽引車」として開発されました。

開発途中で戦闘能力を付与することとなり回転式銃塔を装備することになったのですが

車体後部に設けられた大型の牽引フックやドアなどに、本来の目的が感じられます。

フィギュアが背中向けているのはもちろん顔の塗装に失敗したためです(爆)

 

反対側からもう一枚。フォルクスワーゲン「ビートル」と大差ない小型の車体に2名乗車してます。

前線では主に偵察・歩兵支援用の「豆戦車」として用いられ、日中戦争初期に活用されました。

太平洋戦争当時には後継車輌の九七式軽装甲車“テケ”が配備されていたので九四式は後方の予備部隊などに回されていたのですが

変わったところでは汪兆銘の親日南京政府軍や後部スペースを改装して皇族用の避難車輌とした例なども。

想像してみて下さい、この「ボトムズ」並みに狭い車輌の操縦席に座ることを。

装甲板に囲まれているとはいえ4〜12ミリの装甲厚では小銃弾でさえ(弾種にもよりますが)打ち抜くことが可能です。

すぐ横にはディーゼルエンジンが唸りを上げ、後ろには車長(上司と読み替えても可)が控えて

通話装置など無い車内では意志疎通は主に蹴飛ばすことによって為されます。

 

ほ〜ら、あなたはだんだん戦争が嫌いになってくる、なってくる・・・

 

太平洋戦争末期には南方の島々で米軍戦車と対峙することになりました。

M4シャーマンとの比較。

シャーマンが砲塔上部に据え付けている12.7ミリ機関銃だけで十分、九四式を穴ボコだらけにできます。

この二つを比べて日本軍部の後進性を語るのは簡単なことです。

しかし両者の開発年度の違い、設計された目的がそもそも異なることから

それはまあ言ってみれば電卓とパソコン比べてるようなものなんですが

実際にクエゼリン環礁や沖縄などで砲火を交えることと相成り・・・

「卑怯!」とか「アンフェア〜」とか言ってられません。

戦争なんて、そんなもんだからです。

 

あ、ちなみにシャーマンが作りかけなのは無造作に作ってならべよーと思ってたんですが

無造作にやりすぎて

・・・キャタピラ履かせたら車軸が折れちゃいまして(泣)

またちゃんと作りましょうかね。こう見ると大きくて強そうでかっこいいぞ。

 

「…かっこいいより、かわいいの方が…その…」「…強い…」

 

榊さんはうそつきです。

 

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